産業医のお仕事
- 2020.12.26
産業医って聞いて何をしているかわかる人は少ないと思います😄産業医といっても専属産業医と嘱託産業医があります。
専属産業医:1,000人以上の労働者を抱える大きな事業所に設置する義務があります。
嘱託産業医:50人以上999人以下の労働者を抱える事業所に設置する義務があります。
大きな会社の専属産業医の場合、事業所の健康管理室に所属して通常の保険診療をしたりする場合もありますが、それは産業医の本来の業務ではありません。では何をするのかという話になりますが、ざっくり説明すると労働者の職場環境の整備や健康管理をするのが仕事です。1972年の労働安全衛生法の制定時に「産業医」と定められました。
ここで問題となるのは産業医が助言・勧告を行っても強制力がないことです。決定権は事業者にあります。専属産業医の場合、その会社に雇用されているわけだから、あまり強く会社に言えないんです(所詮は雇われの身)。それなら、嘱託ならいいのかと言えば、嘱託ということは事業者から顧問料をもらっている立場なので、いわば事業者は「お客様」、やはり強いことは言えないんです。
知り合いの先生から聞いた話では、メンタル不調の労働者が出た事業所の社長が、該当者が退職届を自ら出すように、嘱託産業医に「退職に追い込め」と依頼したとか。その先生は怒って嘱託産業医を辞めたそうです。
もっともそんなブラックな企業は稀ですが、産業医の立場って微妙な時もあるんです。ただ事業所に入って行ける強みを生かして、事業所と労働者の調整役ができればいいなとは思っています。もし嘱託産業医をご希望の企業があれば、ご一報ください。最後は宣伝になってしまいすみません😅