食物アレルギー
- 2021.11.24
院長の白石です。以前花粉症についてコメントしましたが、今回は食物アレルギーについてです。この前にも述べましたが、我々の体には有害な細菌やウイルスなどの病原体から体を守る「免疫」という働きがあります。この「免疫」が本来無害な食べ物に対して過敏に反応してしまうようになった状態が「食物アレルギー」です。
食物アレルギーを引き起こす食品の代表は、卵、牛乳、小麦。その他には、魚介類やフルーツ、大豆、そば等多種あります。
最も多い症状は、じんましんやかゆみなど皮膚に現われる症状ですが、呼吸器症状・粘膜症状・消化器症状などの症状も同時や別々に出現します。
食品のアレルギー表示についてですが、加工食品の原材料に、食物アレルギーを誘発しやすい食物が含まれている場合は、原材料を表示することが食品表示法によって定められているそうです。このうち必ず表示される7品目と表示が勧められている21品目があり、7品目を「特定原材料」と言います。具体的には、卵・乳・小麦・えび・かに・そば・落花生です。
もし疑わしいと思った場合、view39などの採血で確認することが可能です。原因がわかれば、食品除去が基本ですが、これがなかなか大変です。調理器具をよく洗浄したり、場合によっては洗浄の際のスポンジもアレルギー専用とするなどの工夫が勧められています。勿論調理も別々にしなくてはいけません。この手間を少しでも軽減させるために一部の食品メーカーからはアレルギー対応食品が販売されています。外食の際にも、アレルギー対応メニューが提供されている場合もあります。
注意していても発症してしまう場合があります。この際は、早期に医療機関を受診して下さい。症状に合わせて対処療法が行われます。リスクの高い患者様には事前に緊急時の対応としてアドレナリン自己注射器エピペン®を処方する場合もあります。当院でも、外来で説明・使い方の練習をしていただいて処方しています。
最後に個人的な見解ですが、離乳食で新しい食品をお子様に与えるときは、平日の午前中の方がよいと思います。休日や夜間の場合、開いている医療機関を探すのが大変ですので。それでは本日はこの辺で失礼いたします。