ニキビ治療

  • 2021.01.19

毎回ブログで医療とは関係ないことを記載していましたが、いい加減医療ネタを記載しようと思います😅。今回は「ニキビ」というよくある疾患です。医学用語では「尋常性ざ瘡」と言います。日本皮膚科学会で尋常性ざ瘡ガイドラインが作られており、医療関係者であれば学会員でなくても公開されています。太っ腹な学会だと思います。有難いことです😄。

①外用(軟膏など) 一番手軽なのはやはり外用薬でしょうか。以前はニキビといえばクリンダマイシン塩酸塩(抗生剤)のゲルでしたが、耐性菌の問題もあり、ここ数年は過酸化ベンゾイルの成分が入っている外用薬が第一選択です。過酸化ベンゾイルってなんだ?という話になりますが、漂白剤の成分になります。耐性菌ができないため長期間使用していただけます。この過酸化ベンゾイルにクリンダマイシンやアダパレンを混合した兄弟分の外用薬も存在しています。漂白剤の成分ということもあり、皮膚の弱い方には合わない場合もあります。

②内服💊 炎症や化膿が強いニキビにはドキシサイクリンやミノサイクリンなどのテトラサイクリン系の抗生剤を追加で処方しています。テトラサイクリン系の抗生剤と相性が悪ければ、効果は多少落ちますが、ロキシスロマイシンを処方する場合もあります。

③その他 皮膚の状態に合わせてビタミン剤を処方する場合もあります。これでも中々効果が見られない場合は漢方を試しています。今まで、ニキビの漢方と言えば十味敗毒湯ぐらいしか処方していなかったのですが、清上防風湯が意外と効果がありました(但し独特な味がするようです)。その他にも、ケイガイレンギョトウ・ケイシブクリョウガンカヨクイニンなどもあります。漢方は奥深いと思います。

ニキビは体質的なところもあるため治療で一時的に良くなっても、止めると再燃してしまうのはよくあることです。生活習慣の改善も含めてご相談して頂ければと思います😄

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