便💩part2(食事中の方はご遠慮下さい)

  • 2021.06.22

院長の白石です。今回は前回に引き続き便💩についてコメントしようと思います😅。前回は便の色についてでしたが、今回は便の形・においについてです‼ 小腸で栄養素などが吸収されますが、食物繊維などの消化されなかったものは、消化液とともに2Lぐらいが大腸に送られます🚚。大腸の上行結腸~横行結腸~下行結腸~S状結腸~直腸と進んで行くにつれて、水分や電解質が吸収され、食べもののカス(食物残渣)だけが集められ便💩となります。

ブリストルスケール:イギリスで提唱された便の形状と硬さで7段階に分類する指標で、便秘や下痢の診断項目の一つとして使用されています。      1:硬くてコロコロした兎糞状の便、2:ソーセージ状ではあるが硬い便、3:表面にヒビ割れがあるソーセージ状の便、4:滑らかで軟らかなソーセージ状の便、5:軟らかな半固形状の便、6:境界がはっきりしない不定形の便、7:水様便。                                  一般的にブリストルスケールが1から2は便秘の便、3から5が正常の便、6から7が下痢の便と区分けされます。                       便秘や下痢でお困りの方も多いと思います。それぞれ原因は色々ありますので、根本原因を探さないといけません🧐。

A:便秘について まずは、便秘の予防方法をざっと列挙してみます。    ①適度な運動:運動することで腸管の動きもよくなります。          ②規則正しい食生活:便の形成に必要な食物繊維を適度にとりましょう。    ③水分不足は要注意:水分が不足すると硬い便になってしまいます。      ④腸内環境を整えましょう:善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)が元気だと腸も活性化します。                             ⑤便意を我慢しないようにしましょう:便意をがまんすると直腸の反応が鈍くなり便秘になります。

ざっと、こんな感じです。生活習慣でも改善しない場合は、下剤の登場です。便を軟らかくする酸化マグネシウムのような塩類下剤、大腸を刺激して動かすプルゼニドのような大腸刺激性下剤。そして前回の勉強会で扱ったグーフィスのような新しいタイプの下剤があります。グーフィスは胆汁酸トランスポーター阻害剤と言って、便を軟らかくした上に、大腸運動も促進するという良いとこ取りの製品との説明でした。

下剤を使用しても効果が今一つだったり、元々便秘症ではないのに最近便秘がひどいという方は、年齢にもよりますが、大腸内視鏡をお勧めしています。特にひどい便秘なのに、出るときは下痢状という方は要注意です。原因が大腸癌のことがあるためです。大腸癌が原因で腸管が狭窄、出る際は細くなった管腔を通らないといけないので下痢状となります。私の担当した患者様にも20歳代の女性で頑固な便秘で来院され、精査したら大腸癌でしたということはありました。

B:下痢について 下痢でお困りの方も受診されます。感染性胃腸炎のような一時的なものであれば、1週間、長くても2週間もすれば軽快すると思います。慢性的な下痢の方で、頻度が多いのは過敏性腸症候群の方です。仕事のある日は、特に会社に行く前は下痢だけど、休日は大丈夫なんて方は、その可能性が高くなります。消化管内に水分💧を蓄えて、ゲル状になり便通を整えるコロネルを処方したり、お腹の動きを抑えるイリボーを処方することが多いです。但し経過によってはこちらも大腸内視鏡をお勧めしています。過敏性腸症候群はあくまで他の器質的な疾患がない場合に本来はつけるので。まれに難治性の下痢でクローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患が見つかることもあります。

C:おまけ 便秘と下痢でブログがかなり長くなってしまいました。便のにおいについてもコメントしたいところですが、次回に回そうか🙄?流石に便💩3回連続はちょっと・・😅なので。今回おまけで軽く触れておきます。便のにおいのもとは「スカトール」や「インドール」といった有機化合物や硫化水素などだそうです。「インドール」や「スカトール」はタンパク質が分解される際に生成されるので、高蛋白食の便は臭いということになります。但し、これらの有機化合物は低濃度だとフローラルはかおりがして香水に使われるとのことでにおいって複雑だなと思いました。硫化水素は無機化合物で腐卵臭のする特定悪臭物質の一つです。

長くなりましたが、便💩特集はこの辺で終了!

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